君とあたしの秘密

01

「うぜえんだよ!」



パン──


乾いた音が
体育倉庫に響く。



「─っぁ…っ!」


叫び声とはいえない
かすれた唸り声。



叩かれたのは──あたし。

今何でこんな状況に
なっているのかなんて
今更どうでもいい。


あたしは今、多分、
リンチを受けている。


「人の彼氏に手ェ出して
調子づいてんじゃねえぞ!」


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