Drop Piece
ちょっとは騙されてよー、と笑う利央につられてあたしも笑う。
「で、どしたの?」
「別にー?光の学校が気になっただけだよ」
はぐらかしの笑みにあたしはため息をこぼす。
み…られたよね。
最中だもん、気付くよね。
利央たちには知られたくなかったんだけどなぁ、と何だか泣きそうになった。
「ねねっ!案内してーっ」
「・・・え?」
顔を上げると,いつもと変わらない利央の笑顔。
優しいね、利央は。
「任しといて!光ツアー開くよ!」
「いえー」
なんも、聞かないでくれるんだね。
「ほんと王様は姫のことなら何でもお見通しなんだからなぁ・・・なのに変なとこ鈍いんだから」
隣でぶつぶつ言ってる利央に声をかける。
「利央?」
「もー、光から何か言ってやって」
「へ?」
「さて、さっきの子たち落としに行かなきゃねーっ!」
「やめてー!」