Drop Piece
「は、い?」
「『それ、なんですか』って聞いたら、……『男が好きなことだよ』って言われて…、よくわかんなかったの」
いや、わかられても困る。
「で、『どんな気持ちになるんですか』って聞いたら、『琉飛くんが男の子のこと可愛い!って思ったら、それは始まりだよ』って…」
その芸人連れてこいよ!人のメンバーになに教えてんだよ!!
「で、…番組中…ずっと考えて」
いや、仕事に集中しようか。
「俺、メンバー好きだなぁって……思ったの」
琉…!メンバー愛だね!とか騒いでる馬鹿をまた弾き飛ばす。
「で、壱流に会いに来たら…寝てたから撮って…待ち受けにしたの。そしたら可愛かった…から、これが始まり…なの」
理由になってねえから!始まりって何だよ!
何も言えず、琉を凝視してると、ふわりと笑いかけられた。
「…ってゆうのは…冗談で…壱流、仕事の迎えに来た」
どこから冗談か、が重要じゃね?
「は、でも、ドラマ……」
「あ、今日の撮影は雨で中止だって!!」
「さっさとそれ言えよ!」
「デコピンで弾き飛ばしてきたのいちるじゃんんんんー!」
荷物を取り、立ち上がって楽屋のドアへ向かう。
「頑張ってね!」
「あ、枕。……寝心地まあまあだな」
「あたし枕じゃない!光!」
クスクス笑ってる琉と共にその訴えを聞きながら楽屋を出た。