Drop Piece



「ぎゃはははは!琉、すげえな!!」

「…晴が…寝てても…俺、撮らない…」

「え、それ微妙に傷つくよ!?」


そんな会話を隣で聞きながら、溜め息をつく。


「どしたの?」

利央が琉の携帯片手に覗き込んでくる。


「お前といい…琉といい…なんか俺ら方向性間違ってね?」

「うん、この待ち受けいいねー」

「おい」


自分の携帯に赤外線で送ろうとしてる利央をなんとか妨害する。



「もー、なにー」

「それはこっちのセリフだっつーの!!何してんだよ!?」

「え、俺も待ち受けにしよっかなーって思って」


意味わかんねえよ。



「スキャンダルになったらすげえよな!『アイドルグループShiNe、メンバーの待ち受けはメンバー!?』」とか、洒落になんねえことをほざきやがる晴翔を鉄拳で飛ばす。



「ま、晴を待ち受けにする人はいないからねっ」

「え、さっきからのこの扱い、何」



目眩がするのは多分疲れてるせいだけじゃない、はず。



「ちょ……寝る」


しっかり寝て、体力溜めねぇともたねぇ。



「ばばあが来たら起こし……」

「みんな、来てるかー!!」

「来たよ」



勘弁してくれ…。



< 178 / 340 >

この作品をシェア

pagetop