Drop Piece
「ぎゃはははは!琉、すげえな!!」
「…晴が…寝てても…俺、撮らない…」
「え、それ微妙に傷つくよ!?」
そんな会話を隣で聞きながら、溜め息をつく。
「どしたの?」
利央が琉の携帯片手に覗き込んでくる。
「お前といい…琉といい…なんか俺ら方向性間違ってね?」
「うん、この待ち受けいいねー」
「おい」
自分の携帯に赤外線で送ろうとしてる利央をなんとか妨害する。
「もー、なにー」
「それはこっちのセリフだっつーの!!何してんだよ!?」
「え、俺も待ち受けにしよっかなーって思って」
意味わかんねえよ。
「スキャンダルになったらすげえよな!『アイドルグループShiNe、メンバーの待ち受けはメンバー!?』」とか、洒落になんねえことをほざきやがる晴翔を鉄拳で飛ばす。
「ま、晴を待ち受けにする人はいないからねっ」
「え、さっきからのこの扱い、何」
目眩がするのは多分疲れてるせいだけじゃない、はず。
「ちょ……寝る」
しっかり寝て、体力溜めねぇともたねぇ。
「ばばあが来たら起こし……」
「みんな、来てるかー!!」
「来たよ」
勘弁してくれ…。