Drop Piece
──ガンッ!!
「壱流っ!」
傍にあったイスを蹴飛ばし、ソファに座り込むと晴翔が声を上げた。
「……どこの」
「フラットだよ」
「………」
琉がキュッと眉間に皺を寄せ、利央も俯いた。
「文字が…1番、……残酷だよ」
文字が、言葉が人を深く深く傷付ける。
俺は、机の上にあるその問題の雑誌を壁に投げ付けた。
「光とは…連絡、取れないのかよ?」
「マネージャーさんでも連絡、付いてないんだって。…だから、今どこにいるのかも分からないんだ」
もしかしたら、あいつは今…一人で、傷に堪えようとしてるかも、しれないのに。
俺は、何もできやしない。
あいつの居場所さえ…分からないんだ。
琉がおもむろに俺が壁に投げ付けた雑誌を拾って、広げた。
「……キタナイ…記事。…最低だね」