Drop Piece
グループSの憂欝+壱流+
結局昨日は打ち合せといっても、30分で終わらして今日に備えた。
レコーディングは9時から。
今の時刻、5時。
なのに、なんで携帯が鳴んだよ。
ベットサイドに置いといた携帯に手を伸ばす。
「……あ゙?」
『やっとでた!』
響いてくるのは晴翔の声。
『五回ぐらい電話してもでねぇからさー、彼女とでも一緒かなとか思ったんだけ……』
「切んぞ」
『わー!待てよっ!こんな朝早くから俺だって好きで低血圧の壱流に電話したんじゃねぇよっ』
機嫌が最高に悪い俺のオーラが伝わったのか晴翔が焦る。
なんでもいいからさっさと終わらせろよ。
「言いたいこと30文字以内にさっさと言え。じゃねぇと切る」
『は!?えー…と今日のレコーディングなんだけどさBメロがまだ微妙だったからさ、やらね?』
仕事になると低血圧のことも気にしなくなる。どうでもよかったら5文字ぐらいで切ってたし。
「…どこで?」
『え、来てくれんのかよ!?壱流は眠いから来ねぇって思ってたのに!』
興奮した晴翔の声に混ざって、車の音が聞こえるからもう外のようだ。
「俺のソロ、Bにあっただろ。俺いなきゃ歌えねぇじゃん。つか、晴翔今どこだよ」
『あと5分でFスタ!なんか、レコーディングだからテンション上がりまくって2時に起きた』
小学生の遠足かよ、とつっこみたかったが面倒でやめた。
「シャワー浴びてから行く」とだけ告げ切った。