ギャップ@彼氏



ゆっくりと揺れないように。


レオ君の手を両手で包み込むように
ゆっくりとにぎった

「ゆなちゃん?」


「手、にぎってたら大丈夫でしょ?」



にっこり微笑んでレオ君に訪ねたら
"うんッ"てレオ君も
安心したような顔で微笑み返してくれた。



「俺さぁ‥
今日、お化け屋敷で取り乱しちゃったから
せめて 他のところで
かっこつけとかないと
ゆなちゃんもあぁ言ってくれたけど
さすがに いくら優しいゆなちゃんでも
俺、捨てられると思ってゴーカートとかでも
かっこよく運転しようと思ってたのに
空回りして変な運転しちゃってさぁ…

だから!!高所恐怖症くらいは 直して男磨こうと…思ったんだけど……。
俺って昔から張り切ったりしたら
ダメな方にいっちゃって…」


そう言ったレオ君の目もとには
うっすらと涙が見えて‥

外からの光が 観覧車に差しこんでくるたびに
レオ君のきめ細やかな
肌に丸い孤を描いて
映るたびに どうしようもない愛おしい気持ちが押し寄せてきた。














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