ギャップ@彼氏


それから沈黙のまま
家の近くの公園の角につきかかった時、
ハッと正気に戻った。


「あっ…と…
ここまでで良いよッ!!
送ってくれてありがとうッ」


と、今できる最大限の笑顔をレオ君に向けて
手でバイバイとして
レオ君と別れようとした…ンだけどッ!!!


「いや、今日は送ってくよ。」


と 優しいレオ君は
家まで送ると言ってくれてるんだけど…
今はその優しさが痛いッ!!∑


「やッ!!まじていい!!


と 両手を体の前で振って 断固拒否の色を示したら
レオ君の顔色が
ムッとなって


「ゆなはさぁ…
ほんとに俺でいぃの?」


と あまりにも予想外な事を 言いだしたので


思わず「へ?」と
マヌケな声を出してしまった。


「今日だってさ、
なんかナンパみたいなことされててさ、
あんな陰キャ男だったから俺でもあしらえたけど…
ゆなには陰でだけど
ファンクラブもあるらしいし…


ゆなは モテモテだから
それなのに
…こんな俺なんかと付き合っててさ..


ほんとに俺でいぃの?」


と 不機嫌な顔だけど、どこか不安そうな顔をして 言われて
なぜか私の心に怒りがこみ上げてきて


「な…んで?
レオ君は、この前の遊園地の時からそればっかり!!

私は この前の時もちゃんと好きッて言ってるのにッ…

私、そんなに信用できない?!」


なんでこの時、頭に怒りが上ったのかは分かんないけど、
なぜか信じられてないと思ったら つい怒鳴ってしまった。









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