君に必要なもの‐結婚前は忙しい!!!!‐
―ガチャ
春が入って来た
「…。」
アタシは布団をゆっくり深く被り泣き顔を見られないように寝たフリをした
「―…。」
春の足音がゆっくり近づいてきてベットサイドに腰を落としたのが分かった
「…奈子。どうした?」
いつもより少し低いが優しい声
その声を聞いてなぜかまた涙が溢れ出る
泣き声を一生懸命唇で噛み締めて出さないようにするが出てしまう
「…っ……うゥ……ひッ………っつ…」
「奈子どうした?なんかあったのか?」
アタシが被っていた布団をめくりアタシの手を取り振り向かせようとした
アタシは泣き顔を見られたくない一心で抵抗してみるが男の春には勝てる筈がなく呆気なく振り向かされた