「じゃぁ、そろそろ映画行く?」

涼太君が立ち上がる。

「うん☆」

会計は既に二人が済ませてくれていた。

ファミレスを出ると、

彩奈は涼太君と一緒に先を歩いていく。

残されたあたし達も一緒に歩き始める。

隣に並んでみると大介君は170cmくらいでわりと小柄で、顔がとても小さい。


・・・気まずい。
なんかしゃべらなきゃ。


「あの、おごってもらっちゃってすみません。」

「ファミレスだし、別に気にしないで。
さっきあんまりしゃべらなかったけど、つまんなかった?」

「そんなこと全然ないですッ。
初対面の人と話すのがあんまり得意じゃなくて・・・」

「そうだよね。初めて会って、おまえ誰だよッて感じだよね。
俺高2で、涼太と同じ近くの男子高に通ってるんだ。
3月25日生まれでA型。
自分で言う変だけど性格は落ち着いてる方だと思うよ。」

大介君が気を使ってくれているのが分かる。

「あたしは高2で彩奈と同じ女子校で、
誕生日は8月3日のO型です。
性格は・・・マイペース・・・かな。
大介君ってすっごい大人っぽいですね。
落ち着いてて全然同い年に見えない。」

「そうかなぁ。」

笑った大介君の顔は少し幼く見えて可愛い。



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