泣きながら家に着くと、すぐに姉が部屋に入ってきた。

「何があったのか知らないけど、
誰かに話すだけで楽になるから
言ってみな。」

二人でベッドに座る。

私は、大介君の病気のこと、今日言われたことを全て話した。

その間姉は黙って聞いてくれていた。

話している間、胸に詰まっていた重りが少しずつ軽くなっていく。

最後に姉は言ってくれた。

「その大介君が言った言葉って本心なのかな~?
茉莉恵に気を使わせない様にって、
わざとキツク言ったんだと思うけどな~。
あと茉莉恵は『何もしてあげられない』って言ってるけど、
そんなことないんじゃない?
確かに大介君の代わりになることも本人の辛さを知ることも出来ないけどさ、
大介君の精神的に支えてあげることは出来るんじゃない?」

そう言って部屋を出ていった。
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