青瓶奇譚



「わたしは



 あなたと同じ部屋にいることが



 幸せなのに



 あなたはいつも



 窓の外を見ているのね



 でもいいの



 あなたといられるなら



 あなたがわたしを見ていなくても



 いつか



 あなたがわたしを見てくれるまで



 こうしてあなたのそばにいるから」



ぼくはそんなに



ゆきのことを



見てないのだろうか……



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