大切なもの
--入学式の日
私は純君に恋をした。


降り止まない雨の中
家庭の事情というやつで父も母も入学式にこれず
1人で学校にいっていたときのことだ
““ずばっっ””
私はドジなので案の定
雨で滑りやすくなった道路で
こけてしまった。

そこに……
「はははっ!!」
笑うなんて失礼!!
そう思っていると

「あっすみません。大丈夫ですか?」
なによ、さっきあんなに笑ってたくせに

そうおもって顔をあげると…
優しい顔つき。
笑顔が似合わないクールな瞳。


私…この人に会ったことある。
そう思った。
でもどこで?

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