大切なもの
それから


私は美咲の家に行った。


「何?」


「美咲、
私が明のこと美咲に言わなかったのは
悪いと思う。

美咲の気持ちに気付いてあげられなくてごめん。


でもね」


そこで美咲は私の言葉を遮った。

「違うの。

わってるの。

里美が悪いんじゃいってことも分かってる。

でもね、分かってても
つい人のせいにしちゃう
自分がいる。


ごめんね」
< 55 / 100 >

この作品をシェア

pagetop