ザルエラ
あたしは、炊飯器からご飯を皿によそい
「急いて食べないと、お店に遅れちゃうよ」
「・・・だな」
彼はパジャマのまま床に座ると、気だるそうにスプーンを手に取った

『何も食べずにお店に出勤すると、勤務中に酔っぱらう』

そう彼が言うので、バイトが休みの日はこうしてご飯を作ってあげている

ホストという仕事をしてるのは心配だけど、まだお客は1人もついていないみたいだし『なんか普通の仕事の方が楽かな?』と、この前言っていた

今までも、あまり長く同じ所で働いた事はないみたいだし・・・
たぶんそろそろ辞めるだろう
困ったもんだ
< 9 / 32 >

この作品をシェア

pagetop