僕は先生を愛してます
「恭子、居るか~?」
がたいのいい男性が入ってきた。
すぐにわかった。
先生の“婚約者”だと。
男は僕の存在に眉をしかめた。
バタバタっと先生が駆けてくるのがわかる。
「隆史さんっ・・」
「誰・・なんだ?」
少し戸惑いながら先生に尋ねた。
「私の生徒よ。昨日、公園で倒れている所を見つけて・・しかたなく家に泊めたの。本当よ。」
そんなに必死にならなくても・・。
「そうよね?幸村君??」
先生が問いかける。
「さぁ?」
僕は僕なりの精一杯の言葉だった。
そして、部屋を後にした。
「彼、恭子の事が好きなんじゃないのか?」
「まさかっ?そんなわけないじゃない!!」
先生は嘘をついた。
「でも、あの子かなり男前だな。あんな男に好きだなんて言われたら、ほとんど女は落ちるだろな?」
「そう・・かしら」
「まぁ、生徒なら関係ないよな。だけど、生徒だからって男を泊めるのは危険だよ?わかった?」
「ごめんなさい」
先生は男の胸に抱きつく。
「約束な」
「・・うん」
―約束・・・。