僕は先生を愛してます


なんの変わりもなくHRは終了した。


「幸村ー!あとで模試の問題渡すからなぁ」


担任だ。


「はーい」



「聖夜ー、橘さんが呼んでるぞー」



今度は男子に呼ばれる。


廊下に行くと七海が立っていた。


「久しぶりじゃん?なんで学校来てなかったの?」


甘えた顔。


「んー。理由はないよ」


「うそ!翔太が意味わかんない事言ってたんだけど・・」


「なにを?」


「聖夜には春がきたんだって?あれって、どういう意味なの?」


・・あのバカっ。


「さぁ・・?」


軽く返した。


「もしかして・・彼女が出来たの?」


「・・出来たって言ったら?」


「許さない」


真剣な眼差し。


「本当なの?」


「冗談だよ」


「よかった。じゃぁさ、今日あたしの家で・・この前の続きしよ?」


・・この前の続き=SEX。


「無理~かな」


「どうして?」


七海には反応しないから。


「したくないから」


笑顔で返す。


「授業、始めるわよー!!廊下に居る人は教室に入りなさーい」



―先生だ。
< 105 / 227 >

この作品をシェア

pagetop