僕は先生を愛してます


七海の両親は、僕の両親と同じ医者である。

だから、両親とは仲がいい。



七海の両親は、なにやら行事があるたびにパーティーを開催している。


そのパーティーは、高級なブランドで全身を固めなくては参加できない。


僕はその中で素直に笑えない。





「あっ!」



帰宅するのを止め、僕は少し寄り道をする事にした。



それは、雑貨屋。



中学生や高校生の女子が集まりにぎわっていた。


その中に入るのは少し抵抗があったが、買わなければいけない物があったから気にせず店に入った。



案の定、店員を始め店の客の注目の的だ。


早く買って出よう。

そう思い例のある場所に向かった。



「あった」



それはこの店の中で一番高級なネックレス。


誰だったかは覚えてないが、前に付き合っていた彼女とこの店に来た時に見つけた。


そのネックレスは派手さもなく上品さがあるダイヤで固められていた。

ダイヤで作られた小さな籠の中に色のついたダイヤが2個入っている。


青のダイヤと赤のダイヤ。


男と女を表している。


意味は、この世界にたった2人だけ。

ずっと一緒だという意味を表しているのだ。



僕はそのネックレスを手に取る。



心から愛する女性が現れた時、渡そう―・・


そう決めていた。
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