僕は先生を愛してます
「ありがとうございます」


店員の声が店中に響いた。



僕は鞄に、それを入れた。







「ただいま」



午後8時。

―帰宅。



「坊ちゃま。旦那様がお呼びです」


「父さんが?!」


僕はリビングに足を運んだ。


「おぉ。おかえり」


「ただいま。なんですか?」


「明日なんだが、橘さんのお宅でパーティーがあるそうだ。私もお前も誘われている。夕方8時からだそうだ。もちろん、行くだろう?あちらのお嬢さんからも聖夜を必ず連れてきて欲しいと言われてるんだ。行かないと私の顔が潰れてしまう。」


父はタバコを吸いながらそう言った。



「すみません。明日は大事な用事があるんです。だから・・パーティーには参加できません」


父の眉があがる。


「大事な用事?それはどんな用事だ?」


「それは・・」


―デートです。


なんて言えない。


「言えませんけど・・大事な用事なんです。だから、パーティーには行けません」


「言えない用事?親にも言えない疚しい事をしているのか?」


「すみません。明日はどうしても・・」


「・・女か・・?」


タバコを灰皿に押しつぶしながら言う。
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