僕は先生を愛してます

「うん」

僕の隣に体を並べる先生。

時間が止まったかのように、感じた。


「ホタルなんて見たの何年ぶりかしら・・」


「俺も・・」


「でも、なんでここにホタルがいるなんて知ってたの?」


「ん?小さい時に親と来たんだ。それで覚えてた」


「そっか」





僕たちは少し離れた芝生の上に腰を下ろした。



夜空には満月が輝いて、僕らをそっと照らしている。



「あぁ~。このまま時間なんて止まっちゃえばいいのにな」


僕は芝生の上に仰向けになり寝転ぶ。


「あ、そうだ」


ポケットから例のプレゼントを出し先生に渡した。


「なに?」


少し驚いた顔で僕を見下ろした。


「あげる」


僕の鼓動は静まる事を知らないようだ。
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