僕は先生を愛してます

僕は、男たちに向かって牙を見せ殴りかかった。



“殺してやる”



そう思った。




僕は殴り続けた。



「汚い手で先生に触ってんじゃねぇよ!」


「おっおい。逃げるぞ」


顔面、血だらけになり残りの二人に言う。


「待てよ。逃げんじゃねぇよ!」


僕は一人の腕を掴み思いっきり殴った。


2人は卑怯な事に逃げていった。



「立てよ?」


僕は胸元を掴み拳をあげた。


「やめてっ・・」


先生が僕の振り上げた腕を止めた。


「先生・・?」


その隙に、男は去って行った。


「あのヤロー。逃げやがって!」


僕は彼らの後を追おうとした。



ガクンッ・・。



体が前にはいかない。


「行かないで・・っ」


先生が背後から手をまわしていた。



小さく震えている。



「ごめんね・・。先生・・」


先生は首を左右に振る。



「もう大丈夫だから。俺が先生の傍に居るから・・」



僕は先生を優しく包み込んだ。




また僕は前と同じ事を繰り返すところだった・・。



また、大切な人を失うところだった・・。




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