僕は先生を愛してます
「これは・・なんですか?」



紙を手に取り書かれた文章を黙読した。



┏━━━━━━━━┓
┃  *約束書*  ┃
┃  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ┃
┃ 幸村 聖夜殿 ┃
┃        ┃
┃これからは、生徒┃
┃という立場で松下┃
┃恭子と接し必要以┃
┃外は会話等をしな┃
┃いと誓います。 ┃
┃もし、破った場合┃
┃は以下の処分を命┃
┃ずる。     ┃
┃1、本人の転校 ┃
┃2、幸村総合病院┃
┃  の立ち退き ┃
┃        ┃
┃______(印)┃
┃        ┃
┃2007/07/15(土)┃
┃   秋月 隆史┃
┗━━━━━━━━┛



「明日、これを秋月さんに渡さないといけない」


父は堅い表情で一点を見つめる。



母は僕にボールペンを渡す。



僕は重たい手をボールペンに向けた。



紙の上で手は止まる。



ここにサインをしたら、僕の恋は終わる。



そして先生との思い出は消える。



まだなにも始まっていない。


まだなにも終わっていない。



だけど、これは運命━。





運命に逆らう事など・・



きっと、普通の人間は出来ない。





━僕は決意した。





そして、幸村 聖夜と綴った。
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