僕は先生を愛してます
・・ 愛を知った日
―日曜日。
「聖夜?ちょっと学校の前にきて?」
昼過ぎに翔太から電話がかかってきた。
「おい!どこに行くんだ」
玄関で靴をはいていると父が現れた。
「翔太と逢うんです」
父は怪しい顔をして見る。
「本当ですよ。昨日、約束したじゃないですか。裏切ったりはしませんよ」
「そっか・・。気をつけて行けよ」
そう言って父は僕を見送ってくれた。
見張られている生活。
僕は今まで以上の苦痛を覚えた。
「ごめんっ。遅れた」
僕は校門前に立つ、翔太に手を合わせ謝る。
「いいよ。それよりさ、俺・・今から愛ちゃんと逢うんだ」
「まじで?」
「あ~。まじ緊張するんだけど。聖夜、一緒にいてよ?」
緊張した顔。
また、それもおもしろい。
「あっれ~?せいちゃん?」
少し離れたところから、手を振り僕の名を呼びながら駆けてくる女の子。
服装はミニスカに露出の高いキャミソールを一枚着ただけの格好だ。
「きっ・・きたの?」
翔太が小声で話す。
「あぁ」
翔太は恐る恐る振り返る。
「初めまして。愛です」
愛は靨を見せ可愛らしく笑った。
化粧は、そんなにケバくはなかった。
「はっ・・はじめまして」
「なに、緊張してんだよ」
僕は翔太の頭を叩く。