僕は先生を愛してます
「なんかさ、飽きたんだよ。よ~く考えたら相手おばさんじゃん?俺、もともと年下がタイプだし」
「本当に・・?」
「あぁ」
翔太はそれ以上なにも言わなかった。
「教室、帰るか」
僕は立ち上がる。
「愛とは、いい感じ?」
「うん。最高。愛ちゃん可愛すぎ。聖夜のおかげだよ~」
と、ノロケに入る翔太。
「よかったじゃん」
―あ・・・。
前から先生が歩いてくる。
高鳴る鼓動は、僕の嘘をすぐに見破る。
隣をすれ違う。
僕は見ない。
見れば苦しくて・・
僕は息も出来ない愚か者になってしまう気がした。
翔太は僕を横目でチラッと見るだけ。
早く、卒業したい。
そうすれば、もう先生を見なくていい。
きっと、あなたが視界に映るたびに僕は愛を忘れることは出来ない。