僕は先生を愛してます
午後4時。
授業も終わり、SHRも終わろうとしていた。
「幸村~!」
担任に突然名前を呼ばれ体がビクッと反応する。
「放課後に松下先生が数学教室に来るようにって」
―・・。
「お~い!聞こえたか?」
「わかったよ」
・・まじかよ―・・。
「聖夜、帰らないのか?」
教室がざわめきだした。
「あぁ・・・」
「俺は愛ちゃんと約束があるから先に帰るよ」
「またな」
僕は笑顔を作った。
翔太は作り笑いだと見抜いていたかもしれないが、それには触れずに帰っていった。
「幸村~ちゃんと行けよ」
担任が出席簿を片手に僕に言う。
・・行くべき―なのか?
・・もちろん、逢いたい。
だけど、怖い。
先生を愛してるから・・
怖いんだ―。