僕は先生を愛してます
「なんで・・」
僕は夢を見ているのか・・
近づいてくる先生。
僕は平常心でいられない。
「どうして・・?」
先生は息を整えながら僕に問いかける。
言葉の先が読めない。
「逢わないって・・どういう意味なの・・?」
「・・それは・・。もう先生を見たくないから・・」
先生は瞬きもせずに僕を見つめている。
「先生を一人の女性で見てた・・けど、もうやめた。先生を教師として見るよ」
僕は零れた涙を手で拭いながら笑った。
「だから・・先生も婚約者の人と幸せになって。・・じゃぁね」
僕は先生の隣を通り過ぎる。
先生は下を向いたまま。
先生と僕との距離が少し開いた。
「・・っんで・・ッ・・」
夏の夜風が一瞬通り過ぎた。
「なんで、そんなこと言うのよっ!!」
「えっ?!」
先生の声に僕は思わず振り返った。