僕は先生を愛してます
小さい体で肩を震わせる。
ゆっくりと振り向き僕を見た。
その瞳には涙浮かび、頬を濡らしていた。
「なんでっ・・。あたしの心の中に・・勝手に入ってきておいて・・どうして・・また勝手に離れていこうとするの‥。」
「・・先生・・?」
僕は先生に近づいた。
「こんな気持ちにさせといて・・離れていくなんて許さないっ・・絶対・・にっ―‥んっ・・」
―お金なんて関係ない。
そう思った。
僕は先生を抱き寄せ感情のままキスをした。
ダメだとわかっていながら、僕は止められなかった。
今、求める“愛”を選んだ。
両親を簡単に裏切ってしまった。
だが、後悔する気持ちは全くなかった。
寧ろ、そんなことは脳裏になかった。
「本当に俺なんかでいいの?」
僕は先生の涙をそっと拭いながら囁く。
「あなたがいいの。愛してるわ・・」
先生は微笑みながら言う。
「明日もし先生の気持ちが変わっていても、俺は離さないよ。」
「あたしも同じよ」
笑う先生にもう一度キスをした。
それは優しいキスだった。