僕は先生を愛してます



午後10時。


僕は先生の部屋に居た。



夢ではないのか、そう思い何度もほっぺをつねった。


だけど痛くて・・



なによりも先生が僕の隣に居るということが、本当だと信じられる。




僕はソファーに座る。




そして、お茶を入れる先生の後ろ姿を見つめる。




僕は立ち上がり先生の背後に立ち抱きしめた。


「びっくりしたわっ」



「俺・・ずっと、先生とこうしたかった。だから・・今すっごく幸せで・・。俺・・」



ぎゅっと抱きしめる。




「なんでだろうなぁ。あたし、知らない間にあなたの事がすごく気になっててた。授業に行っても、自然とあなたを探してた。不思議ね。好きになるなんて思いもしなかったのに・・」


先生は抱きしめる僕の腕をぎゅっと握る。


「だから恋ってゆうのは不思議なんだよ。きっとさ、人って恋愛をすると哀しい事のほうが多いと思うんだ。俺、先生を本気で好きになってわかったもん。幸せなんて求めても簡単に掴めないじゃん?今思えば俺、先生に求め過ぎてたんだよな。」


「ううん。もしかしたら、あたしの方があなたの愛を求めていたのかもしれないわ。でも、それに気付くのを恐れて心に蓋をしていたのと思う」



「じゃぁ、もっと求めて」



僕は先生の頬を僕の顔に近づけた。
< 172 / 227 >

この作品をシェア

pagetop