僕は先生を愛してます
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「おい、大丈夫か?」
教室に戻ると翔太が駆けてくる。
「大丈夫大丈夫!ここ最近寝てなかったから・・貧血気味だったんだよ」
「そっか。まぁよかったよ。でも急に倒れたからビックリしたよ。・・で?」
ツンと肩をつつく。
「はぁ?」
「先生と・・」
コソッと耳打ちで話す。
ポンポンっと肩を叩き、翔太の横を通り過ぎる。
「ぅわあ~!やっちゃったんだ」
笑う翔太。
僕も笑みしか浮かばない。
「誰とヤッたって?」
「えっ?」
鋭い声が耳に入り込む。
振り向くと七海が立っていた。
「女が出来たの?誰なの?ねぇ!」
大きな声と七海の迫力にクラスのみんなが僕らに注目する。
「お前には関係ないだろ?」
相手に出来ず、七海に背を見せる。
「関係あるわよ!」
七海に腕を引っ張られ体が傾く。
「おいっ―・・んっ・・」
七海の顔が目の前にある。
そして、こんな大勢の前で僕は七海と唇を重ねている。
「―・・ゃめろよっ」
強く七海を突き放した。
そして、目線を向けたその先には先生が・・・
―立っていた。