僕は先生を愛してます
「幸村君・・」
先生は僕の名前を呼ぶと、そのまま僕の胸の中に顔をうずめた。
「先生?」
僕は震える先生の体を抱きしめた。
「あいつ?秋月がきたの?」
僕の言葉に返事はない。
「先生?答えて」
僕は先生を体から離し、顔を見た。
「なにがあったの?」
先生は僕の瞳を見ずに小さな声で答えた。
「・・私・・言ったの。あなたとの関係を・・。そしたら・・」
途切れた言葉の代わりに涙が溢れ出す。
「ごめん。ごめん、先生」
僕は先生を思いっきり抱きしめた。
「もう大丈夫だから」
「うん・・」
「俺がずっと傍にいるから。なにも心配しないで。俺が必ず先生を守るから。泣かないで・・」
今、僕は思った。
あなたを失ったら生きていけないと―・・。
だから、繋いだこの手は一生離さない。
ずっと・・
ずっと・・
あなたの笑顔を見ていたいから。