僕は先生を愛してます


買い物をし始めて、1時間・・いや、1時間以上は経っただろう。



「先生、まだ?」



飽きてきた僕は先生に尋ねる。




「あと少しよ」



疲れを見せない先生。




「喉乾いたから向こうで何か飲んでくるね。あっちで座ってるから、終わったら来て」




「うん」




僕は先生に背を向け少し離れた場所に行く。



自動販売機でコーラを買い、椅子に腰を埋め溜め息を漏らす。





「あ~疲れた」




少し後悔した。



買い物なんかに誘った事を・・。




僕はいつも思う。




女はなぜ、買い物をし始めると目を輝かせるのだろうか、と。




もし僕が女でも、時間を忘れてしまうほど買い物に惹かれてしまうのだろうか・・。




「ありえないな」




そう呟くとコーラをまた喉へと運ぶ。




「なにがありえないの?」




突然の声に肩があがった。





振り向くと高校生らしい女の子が2人立っていた。
< 219 / 227 >

この作品をシェア

pagetop