僕は先生を愛してます
「んなもん、いらねぇよ」


「なんで?」



「必要ないじゃん?」



「聖夜・・?」



急に改まった表情をし、僕を見る翔太。


「なに?」


「まだあの事件の事・・」



「っさい」



「え?」


「うるさい!黙れ!その事は一切口にするなって言っただろ?!」



翔太を睨む僕。



「あ・・、ごめん」





「・・いや、俺も怒鳴って悪かった。けど、もうその事は言わないでくれ・・。思い出したくないんだ」

「あぁ・・」

少し重たい空気が流れた。

ガチャッ・・。

「オイ!!こらっ!!お前ら何してるんだ!?」

低い声が屋上に響く。

「またお前らか・・!」


“お前ら”=サボリ常習犯・・らしい。


僕らに近づく生徒指導の佐々木。


「特に、幸村!お前は学年トップで優秀だというのに・・もっと生活面でも真面目にしろよ!」


「はいはい」


軽い返事。

「川崎!お前は、あと5回サボったら卒業出来ないからな」


僕の時とは変わっての口調。
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