僕は先生を愛してます

その日は、いつもにないくらい深い眠りにつけた。


翔太に話をし、スッキリした自分がいたのだろう。


カーテンの隙間からは、夏の日差しが照りつけている。




リビングに行くとミチさんが掃除をしていた。


僕に気がつくとすぐに挨拶をしてくれる。

だから僕も言う。


「おはよう。ミチさん」


「今日は昨日に比べて顔色がいいみたいですね」



「あぁ。ミチさんの食事が美味しいから治るのが早かったんだよ」


お世辞ではない。
本当の事を言う僕。


「そう言ってもらえると嬉しい限りです」


シワを寄せてニコッと笑うミチさん。


「あれ?お父さんは?今日は仕事休みだって言ってなかった?」

「急に手術が入ったみたいで朝早くから出かけて行きましたよ」


「そうなんだ・・。ミチさん、今日は俺も出かけるから家でのんびりしてるといいよ」

「はい。ありがとうございます」


ミチさんの笑顔はなぜか心地よく、落ち着ける。
< 70 / 227 >

この作品をシェア

pagetop