僕は先生を愛してます
―午前10時。
「遅いじゃん!」
「あんたが来るのが早いだけなんだよ!」
「本当、生意気ね!この前は涙なんか流してたくせにさ」
僕は愛を睨んだ。
「ほっ、、ほら!ハンカチは持ってきた?」
「あぁ。ありがと」
僕は愛にハンカチを渡す。
「きれいにしてくれたんだね?」
感心しながらハンカチを見ている愛。
「家政婦の人がしてくれたんだよ」
「家政婦?!家政婦なんて雇ってるの??もしかして・・凄い金持ち?!」
「さぁな?」
鼻で笑った。
“金持ち”と言う言葉なんて興味がない。
「ねぇ、聖夜の上の名前なんていうの?」
「んなの聞いてどうすんだよ?」
「いいから!」
「幸村だよ」
「えぇー??」
甲高い声が更に高くなる。