海にかけた50%or50%
1.決意の海
Й akina



私は、海風秋菜(みかぜ・あきな)

今日16歳になった。

あんまり誕生日は楽しくない・・・。



―ザバーン―



あぁ…。
やっぱり海は気持ちいい…。
心の中とか全部流してくれそうで…。

このまま、
このまま…
海の中でずっと眠っていたい…。

薄れてゆく意識の中で
誰かが私の所に来るのが見えた。



そっと目を開ける…。




別に怖い訳じゃない…
ただ…
ただ私はちゃんと
眠れているのかみたかっただけ……………。




「おい!!」

私はそっと目を開ける…。

目の前には

さっきまで見てた世界。

いつも私が見てきた景色。


でも、
私が望んだ世界じゃない。


私は、海の方に向かって
少しずつ歩き出した。

でも、
誰かがそれを邪魔する。



「おい!!」

誰かが私の腕を掴んだ。


「離してっ!!」


なんで邪魔するの?


「おまえ、死ぬ気か!?」


関係ないもん。


「関係ないじゃん!!」



私は無理やり引っ張られ
砂浜の上に突き飛ばされた。


痛っぁ…

「何すんのよっ!!」

やばっ…

また、咳でてきた…っ。


「え…」
「くす…りっ…鞄…にっ」

早くっ…

あれ、私…
やっぱり



死にたくないんだ。






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