海にかけた50%or50%
3.特別な日
Й akina



私は今、昨日の海に向かってる。


今日から朱鷺也くんと
この海で会うって約束したの。


「秋菜〜」
「朱鷺也くん」


朱鷺也くんには少し
感謝しているよ。

私を救ってくれたから。
ありがとう。



また私はこの道を
歩くことができるのかなぁ…。


「なぁ…」

「なに?」

「なんで死のうとした?」

朱鷺也くん…
それは聞かないで欲しいよ。


「まじな顔すんなって!」

「え?」

なに??

「言いたくないなら…そう言えよ」

「ごめん」

「いや…いいって。まだ俺ら昨日初めて会ったばっかりだし」


「うん」


なんか朱鷺也くんといるときは落ち着くなぁ…。


「そういや秋菜の誕生日っていつ?」

「え……昨日…だけど‥」

「ちょっと待ってて」
「えっ?!」



朱鷺也くんは走ってどっかにいっちゃった。



私が生きてきた世界って
こんなにも穏やかだったんだ‥。

なんか毎日が
速すぎて…

空を眺めるのなんか久しぶりだったもんなぁ。


.
< 7 / 123 >

この作品をシェア

pagetop