副番長


今日は帰らないはずの親父が帰って来たのだ。

時刻は午前2時。
あたし達は夜更かしを楽しんでいて、親父が帰って来たことに気がつかなかったのだ。

「恵!!!!!!」

たくさんの靴があることに驚いたのか、それとも、マキ達が来ていると感付いたのか分からないが、親父の声は裏返っていた。

あたし達はしんと静まりかえる。
みんなが気付いたのだ。

親父が帰って来た、と。
予想以上に親父が怖かったのか、マキは引きつった表情を見せた。

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