副番長

「あらぁ〜?それじゃ寄付はもう辞めようかしら?これだけ迷惑かけちゃぁね。」

ある意味、イヤミに聞こえる。
教頭と校長が青ざめる。

そりゃ、寄付が止まるんだもん。
最悪だよね。

「…では、停学2週間という事で…。」

校長も愛想笑い。
ホントやめてほしい。

「そうですわね。では。」
そう言って母は立ち上がった。
それに続き、あたしも立ち上がった。

母はさっさと、理事長室から出る。

理事長は不在だった。
2週間、何すっかな。
マジ暇。

「もぅっ。窓だけはもぅやめてね。」

絶対怒っていない口調で母が言った。

…何か、視線を感じる。

「あ。」

あたしは、上を見た。
そしたら、いたんだ。



あいつが。



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