あなた

相変わらずベタ。

でもベタな歌詞でも

あたしの胸には

響いてる。

歌を歌い終わって

涼介はあたしを抱き

しめて言った。

「大好きだから。」

「あたしもだよ…。」

「歌ベタだよな。」

「ベタだね。でも
あたし前の曲も
好きだな。てか、
何でここにギター
があるの……?」

「あぁ…俺の予定
じゃあ、お前を
ここに連れてきて
歌うつもりだった
から、事前に持って
来たんだよ。
ま、お前が連れて
来てくれたから。」

涼介はあたしから

離れて言った。

「あのな…奈々は
幼なじみなんだ。
でも、小6だし
相手にしてないから。
お前だけだよ。」

「うんっ。」

てか……あの子

小6って…あたし

より大人っぽい。
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