神様からのギフト
変わるセカイ
目の前には美青年。(猫耳付き)
そして彼はリト(昨日拾った猫)らしい。(多分)
私はおもいっきり自分のほっぺたをつねった。
そりゃもう、おもいっきり。
「っーー!!」
……痛かった。
「何してるの、シイカ」
痛みに顔を歪める私に、リト(多分)があまり表情を変えないで言う。
「……夢じゃない」
ぽつりと呟く。
じんじんと痛むほっぺに手をあてながら、改めてリトを見た。
少しクセのある黒髪は前髪が少し長く、後ろは襟足よりちょっと短いくらいまで伸びている。所謂無造作ヘアーに近い。
それから、同色の、その……、猫耳らしきものがついて(生えて?)いる。
そして翡翠色の瞳。
かなり整った顔立ちは大人っぽいけれど、どこか無気力感を感じる。
……とまあ、こんな感じ。
見た目は美青年。
って、今さっき言ったか。
困惑する状況の中、どこかで冷静な私がいた。