神様からのギフト
「オレ、他に行くとこない……」
寂しそうにそう言うリトを見て、胸の痛みが増した。
だから。
「――はぁ……。分かった。とりあえずここにいていいよ」
こんな思い切った決断をしたんだろうな。
……後でものすごく後悔することになるなんて知らずに。
***
「さっきも言ったけど、とりあえず、だからね」
「うん、分かった」
「……本当?」
「ほんと、だよ」
……何だかなぁ。
そんなにこにこ顔で言われても説得力ない気がする。
とにかく、一度オーケーをしてしまったんだから今更何も言えない。
「一先ず……お兄ちゃんの部屋使っていいから」
「うん」
「服とかも、まあ……何とかサイズ大丈夫みたいだし」
ちらりとリトを見れば、少し丈が短い気もするけど、多分大丈夫だろう。
お兄ちゃんよりも長身のリトが悪い。
……ってことで。