神様からのギフト


「は?」

喉から変な声が出た。

「今、何てイイマシタ?」

本日2度目のセリフを吐いた。

どうやら私は混乱するとカタコトになってしまうらしい。苦笑いを浮かべて、なんとか口を動かした。


「一緒に、寝たい」

「……いやいやいや。ちょっと待って」

「……?」

リトが首を傾げる。


う……。

かわいい、し。


相変わらずの胸(ハート)を掴まれるかのような動作に、軽く目眩を覚える。

思わず頷いてしまいそうになるのを、なけなしの理性で抑えて邪念を振り払うかのように首を左右に振った。

「だめ、それはだめ」

「何で?」

「何でも」

「むー……」

……拗ねる顔もかわいい、じゃなくて!


いくら元は猫(まだ完全には信じていないけど)とはいえ、見た目だけはれっきとした青年(猫耳生えてるけど)と一緒に寝るなんて、彼氏も出来たことない私には、無理!
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