神様からのギフト





結局。

「……行ってきます」

私は学校に行き、リトはお留守番。

そうするしかない、仕方ないんだと自分に言い聞かせる。

けど。

「いってらっしゃい、シイカ」








心配だ。


「……うん」

でもあれこれ考えてる程時間に余裕もない。

腹をくくるしかない。

自分を見送るリトを一度しっかり見てから、ゆっくりドアを閉めて鍵をかけた。

ぱたんと閉まったドアの向こうが気になったけど、携帯電話で今の時間を確認したら結構やばかった。

昨日に加えて今日も遅刻したら今度こそ、担任の雷が落ちる。

私の頭に、ぐーで。

それはだけは勘弁。

想像しただけで痛い。

取り敢えず今は学校に間に合うことが最優先事項だ。

半ば駆け出すようにして、私は学校へ向かった。
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