神様からのギフト


「――ってことで。今日は風邪で休んだ橋本先生の代わり俺が来てやった。宜しく」

「あれ、副担の林はー?」

「出張だ」

挙がった疑問の声にそう答えて、佐倉先生はめんどくささ全開で出席を取っていった。

その間、後ろの女子が隣の席の子と小声で

「朝から佐倉先生見れるなんてラッキーだね」

「だよね! 橋本ずっと風邪引いてればいいのにー」

なんて言っていたのが聞こえた。

口はとても悪いが、顔が良いからか佐倉先生にはファンが多い。若いし、独身だし。

中にはあのSっ気が良いという子もいるらしい。

どちらも私には理解出来ない。

やっぱり男の人は、優しくて包容力があって笑顔が素敵で……。

間違ってもあんなサディストは嫌。

ああ、それからよくマンガとかに出てくる所謂(イワユル)不思議系も苦手だな。

どことなく無気力で、しかもゴーイングマイウェイで。

そんなの好きになったら絶対苦労する。

まあ、そんな人なんてそう簡単に現実にいないだろうけ、ど……?















「――あ」

自分ちに、いた。
< 45 / 52 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop