冬物語
「いってらっしゃい。寒いんだから温かくしていきなさいよ。あと滑りやすくなってるかもしれないからこけないようにね。」
心配性だなぁと思いながら頷き、あたしは家を出た。
お母さんの言ったとおり、外は寒かった。
もう何ヶ月こっちに帰ってきていなかったのだろう。
あっちの高校を入学する二週間前にここを出た。
今はもう高校2年の冬。
だいぶ帰ってきていなかったようだ。
学校までの道を歩くと、少し変わったところも所々あった。