冬物語



この道を一人で歩くことには慣れた。





途中、小学校が見える。



あたしは目を逸らさなかった。






中学の最初の頃は一人に慣れなくて何度も後ろを振り返っていた。




でも後ろを振り返っても




走っては・・・・追いかけてはくれない。







もう、後ろを振り返ることはない。








学校へ近づく。


緊張がはしる。


ノートも用意した。ペンも用意した。


ちゃんと自分の今の状況を説明して、



そして・・久しぶりだねって。


そう言って、やり直していくんだ。
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