冬物語


「まさかおんなじクラスとは思わへんかったわ。」


この人の笑顔もキラキラしている。



「そういや名前、なんて言うん?」


ハルがそう言うと、さっき出しかけたノートを持つと、チャイムが鳴ったと同時に先生が教室に入ってきた。


「はい席座ってなー!」

担任らしい女の先生。歳は40手前くらいかな?



「自己紹介でわかるか♪」


そういうことで、みんな自分の席へ戻っていく。



「あ、俺ここー♪」

ハルはあたしの席の前だった。



「よろしくなー♪」


ピースして笑うハル。


ほんとによく笑う人だ。





「先生の名前は…」


と言って、黒板に書かれた名前は【三宅えつ子】。



「このクラスの担任やからよろしくねー」

フレンドリーな先生だ。



「ほんなら、1席と40席の人じゃんけんして自己紹介の順番決めよか。」


ということで、1席の人とあたしの三つ後ろにいる子がじゃんけんした結果、


「じゃあ渡邉さんからねー」


あたしは3人目の紹介になった。




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