冬物語




「ん。」




と言って、あたしに渡してきたのはさっき机の上に置きっぱなしだったノートとペン。





「これ持って体育館行こ。」


その二つを受け取ると、ニカッとハルは笑った。



それにあたしは微笑み返し、頷いた。




「・・・。」





「じゃあうちは自分とこも~どろ!」


なんだか楽しそうにユイは自分の列へ戻っていった。


その振り返るとき、こそっとハルに耳打ち。



「おっっまえ!////」



「調子のんなー。笑」



なぜかハルは顔が赤いし、ユイは悪戯をたくらむ少女みたい。





「・・・。」




状況がわからないのは、あたしだけ。

< 168 / 186 >

この作品をシェア

pagetop