冬物語
あたしが通り過ぎようとしたら、


タッ


「なあ。」
肩に手がかかった。


「!」

後ろを見るとそこに立っていたのはレイだった。


「お前、下ばっか見てない?」

!!

パシッ


それも無意識で…


あたしはヤケになっていたのかもしれない。

悔しくて、
意地を張りすぎて、


あたしはレイの手を振り払っていた。


「いって~な、なんだよ?どうした?」


振り払われた手を一瞬見てからあたしを見てきた。


そしてあたしは言った。



「触らない方がいいんじゃない?……、また誤解されちゃうし。ほら、マネージャーさんだって誤解してる。」


レイが後ろを振り返るとそこにマネージャーの未来が立っていた。
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