冬物語

「お、お前何言ってんの?」
レイわなぜかあたしの言葉にあせってる。


……

「授業始まるし座ろうよ。」

普段はそんなこと絶対に言わない。
チャイムが鳴り終わってもまだしゃべり続けて怒られるくらいだ。

だけど、早くこの状況から逃げたくて…普段言わないことを言ってしまっては、逆に不自然すぎた。


あたしが席に座ろうと歩きだすと、

「お、おい!」


気づかないふりをした


素直じゃない。

あたしは、



最低だ――。
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